増減分析をする(残高、増減額・率による絞り込み&条件保存)
kansapoで増減分析(残高、増減額・率による絞り込み)をする方法をご紹介します
はじめに
0-1 利用できる画面について
- 以下の画面で表示条件の指定及び保存が可能です
期間比較
月次推移
※「比較対象」を「対前月」にすることで、数字の絞り込み条件も自動で変わります
予実月次推移
単月予実
- 「予実」メニューをクリックして一番最初に表示される画面(俯瞰表)では現在増減額・増減率等による絞り込みには対応しておりません
- こういった用途で必要、等ございましたらフィードバックいただければと思います
- なお、増減額・増減率等の金額以外の他の項目による絞り込み及び条件保存は対応しています
0-2 金額・比率は「絶対値」で判定します
- 監査法人監査への対応の場合、絞り込みたい内容は「増減額(増加額、減少額)が◯円以上、増減率(増加率、減少率)が△%以上」、という場合が想定されます
- この条件で絞り込もうとすると、「増減額:−◯円 〜 +◯円、増減率:−△% 〜 +△%」という条件を設定する必要がありますが、入力工数が増えてしまうので、それを省略するために絶対値で判定するようにしています(絶対値の場合、「増減額:下限○円、増減率:下限△%」で済みます)
- イメージ図はこちら(絶対値=『基準となる 0 からどれだけ離れているか』を表す値)
- 具体例は、以下Step1〜3の利用例をご覧ください
0-3 画面右上で指定した年月の数字に対して適用されます
- 期間比較、月次推移、予実(月次推移、単月)画面にて、kansapo画面右上で指定した年月の数字に対して適用されますのでご留意ください
0-4 保存された条件は事業所単位で共有されます(個人アカウントには紐付きません)
- 例:Aさんが作成して保存した表示条件は、Bさんの画面でも表示されるし使える
Step1 残高、増減額・率による絞り込み方法(期間比較の場合)
1-1 各項目について以下の内容を入力します
科目名 | 勘定科目 |
---|---|
明細種別 | 取引先、品目、部門、セグメント1〜3 |
明細名 | 上記「明細種別」を指定した場合、その明細の内容 |
金額 下限・上限 | 画面右上で指定した年月における残高(絶対値)について◯円「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの金額 |
増減額 下限・上限 | 同上 増減額(絶対値) 同上 |
増減率 下限(%)・上限(%) | 同上 増減率(絶対値)について◯%「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの比率 |
1-2 利用例
- 利用シーン
- 期末残高がそれなりにあって、増減額・増減率が大きい科目だけ絞り込みたい
- 表示条件
- 残高(絶対値):1,000,000円以上、増減額(絶対値):400,000円以上、増減率(絶対値):20%以上、で絞り込む場合
- より詳細な分析をしたい場合は「明細種別」を「取引先」にしてください。取引先別の増減額・率で絞り込みが可能です。
- 絞り込み結果はこちら
Step2 残高、増減額・率による絞り込み方法(月次推移の場合)
2-1 各項目について以下の内容を入力します
数値項目 | 当期実績、前年同期、前月、対前年同期、対前月、増減率 |
---|---|
科目名 | 勘定科目 |
明細種別 | 取引先、品目、部門、セグメント1〜3 |
明細名 | 上記「明細種別」を指定した場合、その明細の内容 |
比較対象 | 対前年同期、対前月(いずれかを選択することで以下内容も変化します) |
当期実績 下限・上限 | 画面右上で指定した年月における当期残高・発生額(絶対値)について◯円「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの金額 |
前年同期(前月) 下限・上限 | 同上 前年同期(前月)残高・発生額(絶対値)について◯円「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの金額 |
対前年同期(対前月) 下限・上限 | 同上 対前期(前月)増減額(絶対値) 同上 |
増減率 下限(%)・増減率 上限(%) | 同上 対前期(前月)増減率(絶対値)について◯%「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの率 |
2-2 利用例
- 利用シーン
- 外注費は取引先が決まっていて毎月同額、地代家賃も毎月同額なので、前月との差額で動きがある場合には内容を確認したい
- 表示条件
- 科目名:外注費、地代家賃、比較対象:対前月、対前月の増減額(絶対値):1円以上
- 絞り込み結果はこちら
Step3 残高、増減額・率による絞り込み方法(予実月次推移・単月予実の場合)
3-1 各項目について以下の内容を入力します
数値項目 | 予算、比較予算、予算差額、当期実績、差額、達成率、着地見込、前期実績、増減額、増減率 |
---|---|
科目名 | 勘定科目 |
明細 | 取引先、品目、(部門PL,CRの場合はセグメント1〜3も選択可能) |
明細名 | 上記「明細種別」を指定した場合、その明細の内容 |
予算 | 実績値と比較する予算パターン |
比較予算 | 比較対象とする予算パターン |
予算 下限・上限 | 画面右上で指定した年月における残高(絶対値)について◯円「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの金額 |
比較予算 下限・上限 | 同上 |
予算差額 下限・上限 | 同上 |
当期実績 下限・上限 | 同上 |
差額 下限・上限 | 同上 差額(絶対値)について◯円「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの金額 |
達成率 下限(%)・上限(%) | 同上 達成率について◯%「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの率 |
着地見込 下限・上限 | 同上 残高(絶対値)について◯円「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの金額 |
前期実績 下限・上限 | 同上 |
増減額 下限・上限 | 同上 増減額(絶対値)について◯円「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの金額 |
増減率 下限(%)・上限(%) | 同上 増減率(絶対値)について◯%「以上(下限)」・「以下(上限)」で絞り込むかの率 |
3-2 必要に応じて追加の保存条件「Extra」を設定します
- 保存する表示条件の中に、以下の項目を含める場合は「Extra」にて設定します
- 部門(セグメント)
- 予算
- 比較予算
- 例えば、全部門を選択した状態を保存したい場合は、画面上で全部門を選択した上で、「Extra」にて「部門」を選択します
3-3 利用例
- 利用シーン
- 予算を下回っている科目を絞り込みたい
- 表示条件
- 達成率:99.9%以下
- 絞り込み結果はこちら
- 予実月次推移画面
- 単月予実画面
Step4 条件を保存する&呼び出す
4-1 条件を入力して、「この表示条件を保存」をクリックします
4-2 「名称」を入力して保存をクリックします
4-3 「保存された表示条件」をクリックします
4-4 保存した条件を選択し「適用する」をクリックします
※「デフォルトにする」ボタンをクリックすると、画面を開いたタイミングで自動適用されます
4-5 保存した表示条件が入った状態となっているので、画面を閉じて終了です(すでに絞り込みは行われています)
その他利用例
例1:残高がゼロのものだけ絞り込む
画面 | 項目 | 下限 | 上限 |
---|---|---|---|
期間比較 | 金額 | 0 | 0.1 |
月次推移 | 当期実績 | 0 | 0.1 |
予実 | 当期実績 | 0 | 0.1 |
※上限も『ゼロ』にしてしまうと、0円以上、0円以下となり何も絞り込みが効いていない状態になってしまうため、上限はゼロより大きく、1より小さい数字にします
※設定画面イメージはこちら(例:期間比較)
- 上記とは別に、カスタムルール(残高)を設定する により残高ゼロのものを残高チェックで検出することは可能です
例2:前月ゼロで当月発生のものだけ絞り込む
※月次推移画面で「比較対象」を「対前月」にします
画面 | 項目 | 下限 | 上限 |
---|---|---|---|
月次推移 | 当期実績 | 1 | |
月次推移 | 前月 | 0 | 0.1 |
※取引先別等の明細別にすることでより詳細な分析が可能です
※設定画面イメージはこちら
例3:前月発生していて当月ゼロのものだけ絞り込む
※月次推移画面で「比較対象」を「対前月」にします
画面 | 項目 | 下限 | 上限 |
---|---|---|---|
月次推移 | 当期実績 | 0 | 0.1 |
月次推移 | 前月 | 1 |
※取引先別等の明細別にすることでより詳細な分析が可能です
※設定画面イメージはこちら
例4:残高がマイナスのものだけ絞り込む
- 絶対値で判定しているため、マイナス残高のものを絞り込むことはできません(絶対値判定によりプラスになってしまうため)
- 科目設定に基づく残高チェックでマイナス残高はチェック可能で、当該チェックによりマイナス残高は解消していることを前提としています
- ただし、カスタムルール(残高)を設定する により残高マイナスのものを残高チェックで検出することは可能です
- 科目設定ではチェックタグに対してマイナス残高のチェックをしますが、科目設定のチェックタグとは関係なく残高カスタムルールでマイナス残高チェックを設定することもできます(あまり使う場面は想定されませんが)
Tips
- ① 表示条件の保存数に上限はありません
② 明細の一括開閉について
- 絞り込まれた科目を1つ1つ展開するのは手間ですので、一括で展開することをお勧めします
- 一括で閉じることも可能です
③ 絞り込み条件で明細種別を「明細なし」以外を指定した場合の挙動について
- 明細種別を「明細なし」以外(例:取引先)を選択しただけは、絞り込み条件が明細ごとに適用されず、勘定科目単位で適用されます
- 「明細単位で検索する」にチェックを入れることで、明細単位(例:取引先タグ単位)で検索が可能になります
- ※「明細単位で検索する」にチェックを入れると、明細単位のデータが取得されるようになっています
- ※データ量が多すぎるとその時点で画面が重くなってしまいますので、明細種別を変えた段階ではデータを取得せず、「明細単位で検索する」と明確な意思を持った時点でデータを取得するためにこのような仕様となっておりますmm
④ 内部統制レポートに表示させる方法
- 内部統制レポートを確認する で確認するための表示条件とするためには、表示条件の保存時に「内部統制レポート」にチェックを入れる必要があります
⑤ 各画面ごとにデフォルト表示させたい場合
- 「保存された表示条件」を開いて「デフォルトにする」をクリックすることで、画面を開いたタイミングで常にこの表示条件が適用されます