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カスタム科目(計算式)を作成する

kansapoのカスタム科目(計算式)を作成する方法をご紹介します
 

はじめに

0-1 カスタム科目とは
  • カスタム科目とは、freeeから同期した試算表の数値(財務情報)同士、又はkansapo内に手入力した数値(非財務情報)を組み合わせて作成した、kansapo内の独自の科目のことを言います
  • 監査法人による監査において、分析的手続の一環で比率分析が行われます。また、事業会社においても各種KPIを財務数値と見比べながら経営分析を行うことがあると思います。そういった場合にカスタム科目をご利用いただくことで、都度加工することなく分析を行うことが可能となります
 

Step1 「カスタム科目」メニュー

1-1 「カスタム科目」をクリックします
 

Step2 「+追加」ボタンをクリック

2-1 「+追加」ボタンをクリックします
 

Step3 カスタム科目(計算式)作成

3-1 作成したい内容を編集して保存します
  • 例)役員報酬、給料手当、法定福利費を合計して「人件費」というカスタム科目を作成
3-2 用語の説明について
  • 以下の用語を、カスタム科目作成時の計算式で使います
  • 「カテゴリ」の範囲については、「留意点」をご参照ください
用語内容備考
acc勘定科目Accountの略
catカテゴリ(流動資産などの大項目)Categoryの略
cusカスタム科目Customの略
「+」「-」「*」「/」足し算、引き算、掛け算、割り算半角英数で入力してください
3-3 編集内容について
項目内容
科目名「営業利益率」や「KPI当たり売上高」など自由に設定
表示画面「期間比較 BS」「期間比較 PL」「期間比較 CR」「月次推移 BS」「月次推移 PL」「月次推移 CR」「予実」「予実月次推移」のどの画面に表示するか選択。何も選択しない場合はどこにも表示されない(ただし、他のカスタム科目の計算に利用することは可能)
明細「明細なし」「取引先別」「品目別」「部門別」のどの明細ページに表示するか選択
計算式勘定科目とカスタム科目を組み合わせて作成(「3-4 計算式について」参照)
表示形式数値表示、%表示など指定(「3-5 表示形式について」参照)
3-4 計算式について
ルール詳細
①計算式で使用する勘定科目名は『"勘定科目名"』というようにダブルコーテーションで挟んでください"役員報酬"
②「acc」「cat」「cus」の後に「:」(コロン)を付けてくださいacc:"役員報酬"
③勘定科目のタグ別の数字を使いたい場合は、明細を指定した上で、"勘定科目:〇〇"のように、勘定科目名の次に「:」(コロン)を付けてからタグの名称を入れてください(注:カテゴリーはタグ別の情報がないため作成できません)acc:"売上高:A株式会社"
④異なるタグ同士の計算はできません(例は、A株式会社は「取引先」タグ、変動費は「品目」タグ。これはできません) acc:"売上高:A株式会社" - acc:"外注費:変動費"
⑤定義済みのカスタム科目であれば、それを利用した別のカスタム科目の作成も可能です以下参照
注1:上記ルールに逸脱した計算式となっている場合はエラー表示されます(以下の場合、cat:”売上高、の一番右の「”」が足りません)
  • 四則演算の式まではチェックされませんのでご留意ください(例:「+」「-」「*」「/」などの記号が1つもない、カッコが閉じられていないなど)
注2:カスタム科目画面の上で定義されたカスタム科目を、その下で作成するカスタム科目の計算式で利用です
注3:順番の入れ替え方は、カスタム科目の横にあるマークをドラッグ&ドロップします
注4:計算式は改行してもOKです(ただし四則演算の記号は改行前の行に残してください)
3-5 表示形式について
 

Tips① カスタム科目(計算式)をCSVインポートして登録する方法

①-1 「エクスポート」ボタンをクリックします
  • カスタム科目画面の「エクスポート」をクリックしてください
  • エクスポートされるファイルはこちら
    • (カスタム科目が何もない場合)
      (カスタム科目が既にある場合)
①-2 エクスポートされたファイルに入力します
  • 各列の意味は以下の通りです
列名内容
idkansapo内で持っている各カスタム科目のIDです。新規作成の際には空白で大丈夫です。既存のカスタム科目のIDは触らないようにお願いします
nameカスタム科目名営業利益率など自由記述
displaysどの画面に表示するか選択。何も選択しない場合はどこにも表示されない(ただし、他のカスタム科目の計算に使うことは可能)。期間比較 BS → periodComparisonBs 期間比較 PL → periodComparisonPl 期間比較 CR → periodComparisonCr 月次推移 BS → monthlyTrendsBs 月次推移 PL → monthlyTrendsPl 月次推移 CR → monthlyTrendsCr 予実 → sectionBudgetsPl 予実月次推移 → sectionsBudgetsPl
dimensionタグ別明細なし → none取引先別 → partners品目別 → items部門別 → sections
isManual計算式か手入力か計算式 → FALSE 手入力 → TRUE
expression計算式cat:"営業損益金額" / cat:"売上高"
displayExpression表示形式「0,0」、「0,0.00%」 等
①-3 「インポート」ボタンをクリックします
  • カスタム科目画面の「インポート」ボタンをクリックし、上記で作成したCSVを選択してください
①-4 エラーリストを確認します
  • インポートできなかった場合は、エラーリスト(CSV)が出てきますので、内容確認して修正して再度インポートしてください
 

Tips② 月次推移(PL、CR)で累計値を表示する方法

②-1 期間比較、月次推移での表示ルールについて
  • 期間比較や月次推移では以下のルールで数字が表示されています
表示場所発生値累計値
期間比較(BS)
期間比較(PL、CR)
月次推移(BS)
月次推移(PL、CR)
予実(累計)
予実(単月)
予実月次推移
  • ここでは月次推移(PL、CR)にて累計値のカスタム科目を表示させる方法をご紹介します
表示場所発生値累計値
期間比較(BS)
期間比較(PL、CR)
月次推移(BS)
月次推移(PL、CR)✖ → 〇
予実(累計)
予実(単月)
予実月次推移
②-2 想定される利用場面について
  • 単月ではなく累計月の売上高や各種指標を確認したい
  • 間接法のキャッシュフロー計算書にて現金及び現金同等物の期末残高を表示したい
②-3 累計値が見たい勘定科目のカスタム科目(計算式:累計値)を作成します
例:売上高
  • カスタム科目名:売上高(累計)
  • 計算式:cat:"売上高":累計値
  • 表示画面を月次推移(PL、CR)にすることで累計値が表示されるようになります
②-4 注意点
  • 「""」の外に「:累計値」と記載する(中ではない)
    • ※明細別の内訳を使う場合は「"売上高:〇〇部門"」といった形で中に記載するが、今回は「外」に記載する
 

留意点

①-1 カスタム科目名称について
  • 同じ名称のカスタム科目を作成することはできません
①-2 計算結果がゼロになるカスタム科目について
  • 整合性チェックのためのカスタム科目(合計でゼロになるようなカスタム科目)については、期間比較や月次推移において表示されません
  • 期間比較や月次推移では表示されている期間を通じて金額がゼロの場合は表示しない仕様になっているためです
  • 表示されない場合は、結果がゼロであると思っていただき、逆に結果がゼロではない(整合していない)場合に表示されますので、そのようにお使いください
  • 例:間接法のキャッシュフロー計算書における『【CF】検証』
①-3 カスタム科目で指定できるカテゴリについて
  • カテゴリについては法人向けと個人事業主向けと混在しているため以下の表をご参照ください
  • 〇が付いているカテゴリについては計算式において指定すると数字が集計されますが、✕のカテゴリについては集計されませんのでご留意ください
カテゴリ名法人個人事業主
流動資産
有形固定資産
無形固定資産
投資その他の資産
投資等
固定資産
繰延資産
事業主貸
未設定
資産
流動負債
固定負債
事業主借
負債
資本剰余金
利益剰余金
その他利益剰余金
当期純損益金額
差引損益計算
株主資本
純資産
資本
負債及び純資産
売上高
収入金額
期首商品棚卸
当期商品仕入
他勘定振替高(商)
期末商品棚卸
商品売上原価
期首製品棚卸
当期製品製造原価
他勘定振替高(製)
期末製品棚卸
製品売上原価
売上原価
売上総損益金額
売上総利益
販売管理費
経費
営業損益金額
営業損益
営業外収益
営業外費用
経常損益金額
特別利益
特別損失
税引前当期純損益金額
法人税等
法人税等調整額
当期純損益金額
差引損益計算
 

作成例(サンプルCSVあり)

例1 (全社共通)各種比率
  • すべての会社に共通するカスタム科目の計算式の一例は以下の通りです
科目名表示画面明細計算式(コピーして使ってください)表示形式
売上原価率期間比較PL、月次推移PL、部門別予実、部門別予実月次推移明細なしcat:"売上原価" / cat:"売上高"0,0.00%
売上総利益率同上明細なしcat:"売上総損益金額" / cat:"売上高"0,0.00%
販管費率同上明細なしcat:"販売管理費" / cat:"売上高"0,0.00%
営業利益率同上明細なしcat:"営業損益金額" / cat:"売上高"0,0.00%
経常利益率同上明細なしcat:"経常損益金額" / cat:"売上高"0,0.00%
当期純利益率同上明細なしcat:"当期純損益金額" / cat:"売上高"0,0.00%
流動比率期間比較BS、月次推移BS明細なしcat:"流動資産" / cat:"流動負債"0,0.00%
例2 売上債権回転期間(月)
  • 「月」について手入力数値タイプを「累計値」にした場合は、「1」から「12」で入力します
  • 仕入債務回転期間も、売掛金を買掛金に、売上高を仕入高等すれば作成できます
科目名表示画面明細計算式又は手入力手入力数値タイプ表示形式
指定なし明細なし手入力(各月に「1」を入力)発生値0,0
売上債権回転期間(月)期間比較BS、月次推移BS明細なしacc:"売掛金" / (acc:"売上高" / cus:"月")0,0.00
例3 1人当たり人件費、人件費率
科目名表示画面明細計算式又は手入力手入力数値タイプ表示形式
人員数期間比較PL、月次推移PL、予実、予実月次推移明細なし手入力(各月の在籍数を入力)発生値0,0
人件費同上明細なしacc:"役員報酬" + acc:"給料手当" + acc:"法定福利費"0,0
1人当たり人件費同上明細なしcus:"人件費" / cus:"人員数"0,0
人件費率同上明細なしcus:"人件費" / cat:"売上高"0,0.00%
例4 KPI当たり売上高
科目名表示画面明細計算式又は手入力手入力数値タイプ表示形式
KPI期間比較PL、月次推移PL、予実、予実月次推移明細なし手入力(各月のKPIを入力)発生値0,0
KPI当たり売上高同上明細なしcat:"売上高" / cus:"KPI"0,0
📎上記のサンプルCSVはこちら
高度な使い方事例
 

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